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【先着】KORYO Funding-MC #8

不動産クラファン ・ 分析日: 2026年04月15日 ・ RE:Insight AI

総評

劣後30%の防壁と7,090万円の木造3棟——数字は堅いが、鑑定なし・NOI非開示・人口16万人の日立市という三重苦が出口を霞ませる。売却益頼みの配当設計ゆえ、買い手不在ならクッションも無意味。

インカム型
予定利回り
4.5%
運用期間
12ヶ月
募集総額
4,960万円
劣後比率
30.0%
所在地
日立市久慈町3丁目25-A20、B21、C22
種別
レジデンス(区分)
2.7
利回り妥当性
4.3
元本安全性
3.5
事業者信頼性

ポイント

キャピタル型ゆえ利回りの裏付けが見えない

本ファンドの配当原資は「キャピタル型」、すなわち物件売却益が配当の源泉となる。書面上、予定利回りの具体的数値がbasic_dataに記載されておらず(契約書面の分配条項では優先出資に対し年4.5%の利益分配が規定)、その4.5%を実現するには売却価格が取得価格7,090万円を一定額上回る必要がある。しかしNOIの明示的な開示がなく、鑑定評価も「無」。収益還元法で算定したと記載されているが、その算定根拠が投資家に開示されていない以上、価格の妥当性を外部から検証する術がない。賃料情報と稼働率が開示されている点は評価できるが、費用構造が不透明なままでは利回りの「裏側」は闇の中だ。

劣後比率30.0%は地方木造としては堅い防壁

出資総額7,090万円のうち劣後出資2,130万円、優先出資4,960万円。劣後比率30.0%は、KORYO Fundingの平均28.9%をやや上回る水準であり、物件価格が30%下落しても優先出資者の元本は毀損しない計算になる。加えてLTVは0%(借入なし)。レバレッジをかけていない分、金利上昇リスクは皆無。この構造は「守り」に徹した設計と言える。ただし、劣後比率が厚いということは、事業者が売却時に利益を得るハードルも高いことを意味する。事業者にとって「売り急ぐインセンティブ」が働きやすい構造でもある点は留意すべきだ。

日立市久慈町——人口減少最前線の賃貸需要

対象物件の所在地は茨城県日立市久慈町。日立市は日立製作所の企業城下町として知られるが、人口は2005年の約20万人から2023年時点で約16万人台へと減少が続く。久慈町は市の北部に位置し、JR常磐線・大甕駅から車で10分圏内のエリア。築6年(2017年10月竣工)の木造アパートとしては比較的新しいが、直近5年の稼働率は95.9%〜100.0%と振れがある。2022年はA棟92.6%、B棟95.1%と空室が発生しており、満室が当然とは言えない市場環境だ。出口で第三者に売却する際、この人口動態がキャップレートを押し上げる方向に作用する可能性は高い。

関連当事者取引の多層構造に注意

本ファンドでは、物件の取得元が事業者自身(固有財産)、賃貸仲介・建物管理も事業者が担う。さらに売却先についても事業者の裁量に委ねられている。つまり「仕入れ→運用→売却」の全工程を事業者がコントロールする構造であり、利益相反のチェック機能が外部に存在しない。管理報酬は優先出資総額の0.5%(年額約24.8万円)と控えめだが、賃貸仲介手数料(月額賃料の100%)や空室管理費(月額賃料の90%)など、運用中に事業者へ流れるフィーは複数存在する。これらが積み重なれば、投資家への分配原資を圧迫する要因となり得る。

契約期間延長リスクと流動性の壁

運用期間は2023年6月〜2024年5月の12ヶ月だが、売却が完了しない場合は最大2年の延長が可能。地方物件の売却は都心と異なり買い手の母数が限られるため、延長リスクは現実的なシナリオだ。また、匿名組合持分の譲渡には事業者の承諾が必要で、譲渡手数料11万円も発生する。実質的に中途換金の道は閉ざされていると考えてよい。

物件概要

項目 内容
所在地 茨城県日立市久慈町三丁目1462番地1
物件種別 共同住宅(賃貸アパート3棟)
構造 木造合金メッキ鋼板ぶき2階建
築年月 平成29年(2017年)10月2日(築約6年 ※募集時点)
延床面積 558.93㎡(3棟計、各棟186.31㎡)
土地面積 1,020.53㎡
テナント 個人(6戸)
稼働率 2022年:95.9%(直近5年平均:約98.2%)

収益構造とNOI分析

書面にはNOIの直接的な開示がないため、開示されている賃料収入と過去の費用実績から推計を試みる。

賃料収入の確認:

  • 月額賃料合計:558,000円(全6戸満室時)
  • 年間賃料収入:558,000円 × 12ヶ月 = 6,696,000円

過去の賃貸費用実績(書面記載):

年度 賃料収入 賃貸に係る費用
2018年 5,886,534円 17,496円
2019年 6,647,999円 33,479円
2020年 6,603,000円 7,920円
2021年 6,696,000円 136,400円
2022年 6,474,699円 487,812円

「賃貸に係る費用」は年によって大きく変動しており、2022年は約48.8万円と突出している(修繕費の発生と推測)。5年平均は約136,621円。

NOI推計(満室前提):

項目 金額
年間賃料収入(満室) 6,696,000円
管理費(賃料の5%) ▲334,800円
賃貸に係る費用(5年平均) ▲136,621円
固都税(推計※) ▲約200,000円
火災保険料(推計※) ▲約50,000円
事業者報酬(優先出資の0.5%) ▲248,000円
NOI(推計) 約5,726,579円

※固都税・火災保険料は書面に明示がないため、木造アパート3棟・土地1,020㎡の一般的水準から概算。推計値であることに留意。

  • 推計キャップレート: 5,726,579円 ÷ 70,900,000円 ≒ 8.1%(推計)
  • 配当原資: キャピタル型(売却益が主たる配当原資)

書面記載の分配条項では、優先出資者への利益分配は年4.5%を上限とし、残余は劣後出資者(事業者)に帰属する。キャピタル型であるため、運用期間中のインカム収入は主に元本返還原資に充当され、投資家への利回りは売却益から捻出される構造と読み取れる。

推計NOI利回り8.1%は地方木造アパートとしては標準的な水準だが、NOI・費用の内訳が書面で明示されていないため、この数値はあくまで推計である点を強調しておく。

市場価格検証

国土交通省の不動産情報ライブラリからの近隣取引データは取得できなかった。以下、公開情報に基づく推計分析を行う。

比較項目 ファンド物件 一般的水準(推計) 乖離率
㎡単価(建物+土地) 約126,850円/㎡ 約100,000〜130,000円/㎡ 概ね範囲内
土地㎡単価 約20,000〜35,000円/㎡

ファンドの取得価格7,090万円を延床面積558.93㎡で割ると、㎡単価は約126,850円。日立市の木造アパートの取引事例は限られるが、茨城県北部の築浅木造アパートの取引㎡単価は概ね10万〜13万円/㎡程度が一般的な水準とされる。この範囲内に収まっており、著しい割高感は見られない。

ただし、収益還元法で算定したとされる7,090万円を推計NOI約572.7万円で逆算すると、適用キャップレートは約8.1%。地方木造アパートの一般的なキャップレート(8%〜10%)の下限付近であり、やや強気の評価と言える。キャップレート9%で評価すれば約6,360万円、10%なら約5,730万円となり、取得価格との間に10〜19%の乖離が生じる。鑑定評価がない以上、この価格設定の妥当性は事業者の自己申告に依存している。

公開取引データによる検証は実施できなかった。


土地評価と出口シナリオ

土地評価(推計):

日立市久慈町周辺の公示地価は、一般的な市場データに基づくと㎡あたり2万〜3.5万円程度と推計される。土地面積1,020.53㎡に対し、中央値2.5万円/㎡を適用すると土地評価額は約2,551万円(概算)。これは取得価格7,090万円の約36%に相当し、建物価値が大きなウェイトを占める構造であることがわかる。木造建物は経年劣化が早く、築15年を超えると建物価値の大幅な減価が見込まれる点は出口リスクとして認識すべきだ。

出口シナリオ:

シナリオ キャップレート 想定売却価格 投資家への影響
楽観 8.0% 約7,158万円 元本全額償還+キャピタル配当の可能性
基本 9.0% 約6,363万円 劣後出資で吸収可能(▲727万円<劣後2,130万円)
悲観 10.5% 約5,454万円 劣後出資で吸収可能(▲1,636万円<劣後2,130万円)

楽観シナリオでも売却価格は取得価格とほぼ同水準であり、キャピタルゲインの余地は極めて限定的。基本・悲観シナリオでは売却損が発生するが、劣後出資2,130万円の範囲内に収まるため、優先出資者の元本は保全される計算。ただし、悲観シナリオでは劣後バッファの残余が約494万円まで縮小し、余裕は薄い。


ストレステスト

変動要因 変動幅 物件価値への影響 劣後バッファとの関係
キャップレート+1% 8.1%→9.1% ▲約741万円(約10.5%下落) バッファ内(残余約1,389万円)
キャップレート+2% 8.1%→10.1% ▲約1,327万円(約18.7%下落) バッファ内(残余約803万円)
空室率+10% 95.9%→85.9% NOI▲約573万円→約5,154万円 売却価格▲約630万円(9%Cap時)
賃料下落10% 558千円→502千円 NOI▲約573万円→約5,154万円 売却価格▲約636万円(9%Cap時)

物件価格が取得価格7,090万円から約2,130万円(約30.0%)下落するまで、優先出資者の元本は毀損しない。キャップレートに換算すると約11.6%まで悪化しても耐えられる計算だ。地方木造アパートのキャップレートが12%を超えるケースは、築古・高空室の物件に限られるため、劣後バッファは一定の安全圏を確保している。ただし、空室率上昇と賃料下落が同時に発生する複合シナリオでは、NOIの大幅な低下を通じて売却価格が劣後バッファを侵食する可能性がゼロではない。


契約上の注意点

  • 倒産隔離なし: 匿名組合型(第1号事業)であり、事業者が破綻した場合、ファンド資産は保全されない可能性がある旨が明記されている。SPCスキームではないため、事業者の信用リスクが直接投資家に波及する。
  • 関連当事者取引の集中: 物件取得元・賃貸仲介・建物管理・売却判断のすべてが事業者に集中。利益相反を牽制する外部機関(信託銀行・第三者鑑定等)が介在しない。
  • 契約期間の延長条項: 売却未完了時、事業者判断で最大2年の延長が可能。投資家の同意は不要で、書面通知のみで延長される。資金拘束期間が最大3年に及ぶリスクがある。
  • 鑑定評価なし: 物件価格7,090万円は事業者による収益還元法での自己算定。第三者による客観的な価格検証が行われていない。
  • 中途解約の実質的制限: やむを得ない事由がない限り中途解約不可。持分譲渡も事業者承諾が必要で、手数料11万円が発生。流動性は極めて低い。

結論

劣後比率30.0%・LTV0%という守備的な構造は評価に値するが、鑑定評価なし・NOI非開示・人口減少エリアという三つの不透明要素が出口リスクを増幅させている。余剰資金の範囲内で、事業者の過去実績(26件・元本割れなし)を信頼できるなら検討余地はあるが、積極的に資金を振り向ける案件ではない。

⚠️ 免責事項:本記事はRE:Insight AIが公開情報・PDF書面を元に自動生成したファンド紹介・分析情報です。 投資助言には該当しません。投資判断は必ずご自身の責任のもとで行い、各事業者の公式情報を直接ご確認ください。