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【先着】KORYO Funding-MC #3

不動産クラファン ・ 分析日: 2026年04月15日 ・ RE:Insight AI

総評

劣後30.1%の厚い鎧を纏いながら、鑑定なし・NOI非開示という目隠しで戦場に立つファンド。土浦市の区分2戸3,350万円、9ヶ月で売り抜ける前提は地方市場では綱渡り。

インカム型
予定利回り
4.5%
運用期間
約9ヶ月
募集総額
2,340万円
劣後比率
30.0%
所在地
茨城県土浦市下高津1丁目4-17
種別
レジデンス(一棟)
2.8
利回り妥当性
4.3
元本安全性
3.5
事業者信頼性

ポイント

キャピタル型ゆえ「売れなければ配当ゼロ」の構造

本ファンドの配当原資はキャピタルゲイン(売却益)が主軸。書面上の利益分配条項を読むと、賃料収入も収益に含まれるが、優先出資者への分配利回り4.5%は計算期間末の一括分配であり、対象不動産が売却されなければ実質的に配当原資が不足する可能性がある。運用期間は約9ヶ月(2022年11月〜2023年7月)と短期だが、地方都市の区分マンション2戸を短期間で売り抜ける前提は楽観的と言わざるを得ない。売却が遅延した場合、最大2年の期間延長条項が用意されている点も見逃せない。

鑑定評価なしで3,350万円の妥当性は自己申告

対象不動産の価格3,350万円は「収益還元法により価格を決定」と記載されているが、不動産鑑定士による鑑定評価は「無」。つまり事業者自身が算出した価格であり、第三者による検証を経ていない。自社の固有財産をファンドに組み入れる構造であるため、取得価格の恣意性を排除する仕組みが存在しない。投資家は事業者の「言い値」を信じるしかないという、情報の非対称性が際立つ。

劣後比率30.1%は地方区分マンションには十分な厚み

出資総額3,350万円のうち劣後出資1,010万円、優先出資2,340万円。劣後比率は30.1%(1,010万円÷3,350万円)。物件価格が30%下落しても優先出資者の元本は毀損しない計算になる。さらに借入れゼロ(LTV 0%)のため、レバレッジリスクも皆無。地方都市の区分マンションという流動性の低い資産クラスにおいて、この劣後バッファは安心材料として機能する。物件価格が2,340万円を下回らない限り、投資家の財布は無傷だ。

事業者は地場の老舗だがファンド運営歴は浅い

香陵住販は茨城県水戸市に本社を置く不動産会社で、資本金約3.9億円。書面記載の財務諸表によれば、2021年9月期の純資産は約35.2億円、経常利益は約6.1億円と安定した収益基盤を持つ。KORYO Fundingとしての累計ファンド数は26件、うち20件が償還済みで元本割れ実績なし。ただし、匿名組合型の第1号事業であり倒産隔離はない。事業者が破綻すれば出資金は保全されない。

土浦市の区分マンション市場は薄い

対象物件は土浦市下高津のRC造12階建マンションの5階・10階の2戸。土浦市は人口約14万人の地方都市であり、区分マンションの流通市場は極めて薄い。近隣取引データでも中古マンションの事例は限定的で、神立中央の3LDK(築33年)が30万円、北荒川沖町の3LDK(築31年)が440万円と、築年数・立地によって価格が大きく乖離する。出口での売却先確保が最大のリスク要因となる。

物件概要

項目 内容
所在地 茨城県土浦市下高津一丁目77番地11
物件種別 区分マンション(2戸)
構造 鉄筋コンクリート造陸屋根12階建
築年月 平成18年8月21日(築16年 ※ファンド組成時点)
延床面積 ①93.78㎡(510号室)②74.76㎡(1006号室)合計168.54㎡
テナント 法人及び個人(2テナント)
稼働率 100%(全賃貸面積=全賃貸可能面積)

収益構造とNOI分析

書面にはNOI(営業純収益)の直接的な開示がない。賃料収入と費用項目から推計を試みる。

賃料情報(書面記載):

  • 510号室:月額125,000円(年間1,500,000円)
  • 1006号室:月額101,200円(年間1,214,400円)
  • 合計:月額226,200円(年間2,714,400円)

費用項目の推計:

書面には管理費・修繕積立金・固都税・火災保険料の具体的金額が記載されていない。区分マンション2戸の一般的な費用率(賃料収入の20〜30%程度)を前提に推計する。

項目 金額(推計)
年間賃料収入 2,714,400円
管理費・修繕積立金 ▲約400,000円(推計)
火災保険料 ▲約30,000円(推計)
固都税 ▲約150,000円(推計)
事業者報酬(管理運営) ▲128,700円(優先出資2,340万円×0.55%)
建物管理報酬 ▲約149,000円(月額賃料の5.5%×12ヶ月)
NOI(推計) 約1,857,000円

※上記は公開情報に基づく推計であり、実際の費用構造とは異なる可能性がある。

  • キャップレート(推計): 1,857,000円 ÷ 33,500,000円 ≒ 5.5%
  • 表面利回り: 2,714,400円 ÷ 33,500,000円 ≒ 8.1%
  • 配当原資: キャピタル型(売却益が主たる配当原資。賃料収入は運用期間中の費用充当が中心)

書面記載のNOIとの突合は、NOIが非開示のため実施不可。事業者が「収益還元法」で3,350万円と算定したことから、想定キャップレートは5〜6%程度と推測されるが、算定根拠の詳細は不明。

市場価格検証

近隣取引データから、土浦市内の中古マンション取引事例を抽出して比較する。

比較項目 ファンド物件 近隣中古マンション事例 備考
㎡単価 約199,000円(3,350万円÷168.54㎡) 4,286円〜67,692円 近隣事例は築30年超で条件が大きく異なる
取引価格(2戸合計) 33,500,000円 300,000円〜4,400,000円(1戸あたり) 築年数・グレードの差が顕著

近隣取引データに含まれる中古マンション事例は、神立中央(築33年・3LDK・70㎡)が30万円、北荒川沖町(築31年・3LDK・65㎡)が440万円の2件のみ。いずれも築30年超の物件であり、築16年のRC造マンションとは直接比較が困難である。

ファンド物件の㎡単価約19.9万円は、土浦市の土地取引における㎡単価中央値40,500円と比較すると高く見えるが、これは建物価値を含む区分所有権の価格であるため単純比較はできない。510号室(93.78㎡)が約1,860万円、1006号室(74.76㎡)が約1,490万円と仮定した場合(面積按分)、10階の眺望プレミアムを考慮しても、地方都市の区分マンションとしてはやや強気の価格設定と言える。ただし、築16年のRC造で稼働率100%という条件を踏まえれば、極端な割高とまでは断定できない。


土地評価と出口シナリオ

土地評価:

対象物件の敷地は3,026.95㎡。ファンド物件の敷地権割合は、510号室が778,935分の9,785、1006号室が778,935分の7,842。合計すると778,935分の17,627(約2.26%)。

土浦市下高津エリアの公示地価は、公開情報に基づく推計で㎡あたり4〜6万円程度と見られる。仮に㎡5万円とすると、敷地全体の評価額は約1.51億円、ファンド物件の持分相当額は約342万円(概算)。土地持分だけでは物件価格3,350万円の約10%に過ぎず、価値の大半は建物と収益力に依存している。

出口シナリオ:

シナリオ キャップレート 想定売却価格 投資家への影響
楽観 5.0% 約3,710万円 元本全額償還+キャピタル配当あり
基本 5.5% 約3,380万円 元本全額償還(薄利)
悲観 7.0% 約2,650万円 劣後出資1,010万円で吸収可能(▲700万円)

※想定売却価格はNOI推計値(約185.7万円)をベースに算出。推計値であり確定的な数値ではない。


ストレステスト

変動要因 変動幅 物件価値への影響 劣後バッファとの関係
キャップレート+1% 5.5%→6.5% 約2,860万円(▲約490万円・14.6%下落) バッファ内(劣後1,010万円で吸収)
キャップレート+2% 5.5%→7.5% 約2,480万円(▲約870万円・26.0%下落) バッファ内(劣後1,010万円で吸収)
空室率+50%(1戸空室) 0%→50% NOI▲約93万円→売却価格約1,690万円 バッファ超過(優先出資毀損の可能性)
賃料下落20% 226,200円→180,960円 NOI▲約54万円→売却価格約2,700万円 バッファ内

物件価格が2,340万円(優先出資総額)を下回らない限り、投資家の元本は毀損しない。これは取得価格から約1,010万円(30.1%)の下落に相当する。キャップレートの上昇や賃料下落であれば劣後バッファで十分吸収可能だが、1戸が長期空室となった場合は収益力が半減し、売却価格が大幅に下落するリスクがある。2戸しかない区分マンションファンドの最大の弱点は、この「1戸空室=収益半減」という集中リスクにある。


契約上の注意点

  • 倒産隔離なし: 匿名組合型の第1号事業であり、事業者が破綻した場合、出資金は保全されない。信託法第34条に基づく分別管理とは異なる旨が明記されている。
  • 自己物件の組み入れ: 対象不動産は事業者の固有財産であり、取得価格の客観性を担保する第三者鑑定がない。利害関係人取引に該当する。
  • 建物管理も自社: 建物管理を事業者自身が行い、月額賃料の5.5%+礼金・更新料全額を報酬として受領する。利益相反の構造が内在する。
  • 期間延長条項: 売却が完了しない場合、事業者判断で最大2年の期間延長が可能。投資家の資金が長期拘束されるリスクがある。
  • 中途解約の制限: クーリングオフ期間経過後は「やむを得ない事由」がない限り解約不可。流動性は極めて低い。

結論

劣後比率30.1%・借入れゼロという安全設計は評価に値するが、鑑定評価なし・NOI非開示・自己物件組み入れという情報開示の薄さが、キャピタル型ファンドとしての透明性を大きく損なっている。地方都市の区分マンション2戸という出口の狭さを許容できる余剰資金での参加に留めるべき案件。

⚠️ 免責事項:本記事はRE:Insight AIが公開情報・PDF書面を元に自動生成したファンド紹介・分析情報です。 投資助言には該当しません。投資判断は必ずご自身の責任のもとで行い、各事業者の公式情報を直接ご確認ください。