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No.31 港区白金台2丁目ファンド

不動産クラファン ・ 分析日: 2026年04月19日 ・ RE:Insight AI

総評

利回り16%の甘美な数字の裏側は、賃料ゼロ・鑑定なし・劣後1.0%の三重苦。13.3億円の木造築38年が6ヶ月で売れなければ、投資家の財布は空室コストで静かに削られる。

インカム型高利回り運用6.0ヶ月
予定利回り
16.0%
運用期間
6.0ヶ月
募集総額
13.2億円
劣後比率
1.0%
所在地
東京都港区白金台2丁目2番11号
種別
不動産
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1.5
収益性
1.0
透明性
2.0
元本安全性
3.5
事業者信頼性

ポイント

賃料ゼロ開示で「立退き予定」の一文が全てを物語る

契約書面に記載された「該当なし(立退き予定)」の5文字が、本ファンドの本質を暴露している。築38年木造3階建・延床341㎡の共同住宅を13.3億円で取得しながら、現在の賃料収入・テナント情報・稼働率が一切開示されていない。利回り16.0%の配当原資は「ハイブリッド型」と記載されているが、インカムゲインの裏付けとなるNOI・賃料情報が存在しない以上、実態はキャピタルゲイン依存の売却益勝負と見るべきだ。運用期間6ヶ月で対象不動産を売却し、その売却益から16%の配当を捻出する計画だが、売却先の確保状況や売却価格の根拠は一切示されていない。

鑑定評価なしで13.3億円の妥当性を誰が保証するのか

対象不動産の取得価格13.3億円について、不動産鑑定士による鑑定評価は「未取得」と明記されている。価格算定根拠は「外部への調査、類似エリア、類似物件との取引事例の比較等により妥当性を判断し、本事業者が算定した評価額」とあるが、その具体的な調査内容・比較対象・算定プロセスは一切開示されていない。近隣取引事例(港区赤坂)の㎡単価中央値は約182万円だが、対象物件の所在地は「港区白金台」であり、エリア特性が異なる。白金台エリアの木造共同住宅で延床341㎡の物件が13.3億円(㎡単価約390万円)という評価が妥当かどうか、第三者による客観的な検証が不可能な状態だ。

劣後比率1.0%では物件価格1%下落で即座に元本毀損

本ファンドの劣後比率は1.0%(1,329万円)に過ぎない。物件取得価格13.3億円が1%下落して13.17億円になった瞬間、劣後出資は消失し、個人投資家の元本が毀損し始める。鑑定評価がない以上、取得価格の妥当性を検証できず、売却時の価格下落リスクを定量化できない。契約書面には「不動産市況その他の状況を踏まえ、本事業者の判断で終了予定日以前に対象不動産を売却することがある」と記載されており、6ヶ月以内の短期売却で13.3億円以上の価格を実現できる保証はどこにもない。劣後比率1.0%という薄いバッファでは、市場環境の微細な変動すら吸収できない。

事業者の財務は健全だが運用実績10件では信頼性に限界

TORCHES株式会社の財務データを見ると、自己資本比率93.2%・現預金1億円超と財務基盤は極めて健全だ。元本割れ実績もなく、過去32ファンド中10ファンドが償還済みという実績は評価できる。しかし、償還済みファンド10件という実績は、不動産クラファン業界では「まだ発展途上」の水準だ。特に本ファンドのような「賃料情報非開示・鑑定評価なし・劣後比率1%」という高リスク案件を、運用期間6ヶ月で無事に償還できるかどうかは、過去の実績だけでは判断できない。営業利益率1.8%(2025年度)という低収益性も気がかりだ。

最大のリスクは「売却先未定×価格根拠不明」の出口戦略

本ファンドの最大のリスクは、出口戦略の不透明性に尽きる。運用期間6ヶ月で対象不動産を売却し、その売却益から利回り16%の配当を捻出する計画だが、①売却先の確保状況、②売却価格の根拠、③売却が不調に終わった場合の代替シナリオ、のいずれも開示されていない。契約書面には「契約期間を2年を超えない範囲で延長できる」との記載があるが、延長した場合の配当原資(インカムゲイン)の裏付けもない。立退き予定の物件を6ヶ月で売却できなければ、空室のまま保有し続けることになり、固都税・保険料等のコストだけが積み上がる。

物件概要

項目 内容
所在地 港区白金台二丁目177番14
物件種別 共同住宅
構造 木造スレート葺3階建
築年月 1986年9月(築38年)
延床面積 341.16㎡
テナント 該当なし(立退き予定)
稼働率 該当なし

収益構造とNOI分析

本ファンドは賃料収入・NOI・管理費等の費用構造が一切開示されていないため、通常のNOI分析が実施不可能だ。契約書面に記載された収益項目は以下の通りだが、具体的な金額は「該当なし」または未記載となっている。

項目 金額
年間賃料収入 該当なし(立退き予定)
管理費 未開示
火災保険料 未開示
固都税 未開示
NOI 算出不可

配当原資は「ハイブリッド型」と記載されているが、インカムゲインの裏付けとなる賃料情報が存在しない以上、実態はキャピタルゲイン(売却益)依存と判断せざるを得ない。利回り16.0%を実現するには、優先出資総額13.16億円に対して年間約2.1億円の配当が必要だが、運用期間6ヶ月では約1.05億円の配当原資が必要となる。これを売却益で賄うには、取得価格13.3億円を上回る価格で売却する必要があるが、その実現可能性を検証する材料が一切提供されていない。

市場価格検証

近隣取引事例データ(港区赤坂)との比較を試みたが、対象物件の所在地は「港区白金台」であり、エリア特性が異なるため直接比較は困難だ。参考値として港区赤坂の㎡単価中央値(約182万円)を用いると、対象物件の延床面積341㎡に対する推計価格は約6.2億円となる。しかし、対象物件の取得価格は13.3億円(㎡単価約390万円)であり、近隣相場の2倍以上の水準だ。

比較項目 ファンド物件 近隣取引中央値(参考) 乖離率
㎡単価 約390万円 約182万円 +114%
取引価格 13.3億円 約6.2億円(推計) +115%

この乖離が正当化されるには、①白金台エリアの立地プレミアム、②土地持分の価値、③再開発ポテンシャル、等の要因が考えられるが、契約書面にはこれらの根拠が一切示されていない。鑑定評価がない以上、13.3億円という取得価格の妥当性を客観的に検証することは不可能だ。

土地評価と出口シナリオ

対象不動産の土地面積は301.85㎡、用途地域は第1種中高層住居専用地域(容積率160%・建ぺい率60%)だ。白金台エリアの公示地価は概ね200万円/㎡前後(推計)であり、土地持分相当額は約6億円と推計される。築38年木造の建物価値はほぼゼロと見るべきであり、本ファンドの実態は「土地6億円+再開発ポテンシャル」への投資と考えられる。

出口シナリオをキャップレートで試算すると、以下のようになる。但し、NOIが開示されていないため、キャップレートによる評価は実施不可能だ。売却価格は「事業者の判断」に全面的に依存する。

シナリオ 想定売却価格 投資家への影響
楽観 14.5億円 元本全額償還+キャピタル配当
基本 13.3億円 元本全額償還(配当なし)
悲観 12.0億円 劣後出資消失・元本毀損開始

ストレステスト

劣後比率1.0%という薄いバッファでは、物件価格のわずかな下落で即座に元本毀損が発生する。

変動要因 変動幅 物件価値への影響 劣後バッファとの関係
物件価格▲1% 13.3億円→13.17億円 ▲1,329万円 劣後出資消失・元本毀損開始
物件価格▲5% 13.3億円→12.64億円 ▲6,645万円 優先出資の5%毀損
物件価格▲10% 13.3億円→11.97億円 ▲1.33億円 優先出資の10%毀損

物件価格が1,329万円(1%)値下がりした瞬間、個人投資家の元本が毀損し始める。鑑定評価がない以上、取得価格13.3億円の妥当性を検証できず、売却時の価格下落リスクを定量化できない。

契約上の注意点

  • 第1号事業(倒産隔離なし): 本ファンドは不動産特定共同事業法第1号事業であり、SPC(特例事業)ではない。事業者が破産した場合、対象不動産は事業者の破産財団に組み込まれ、個人投資家の出資金が保全されない可能性がある。
  • 契約期間の延長条項: 「契約期間満了前1ヶ月までに通知することにより2年を超えない範囲で終了予定日を遅らせることができる」との記載があり、売却が不調に終わった場合は最長2年間の延長が可能。延長時の配当原資(インカムゲイン)の裏付けはない。
  • 関連当事者取引の可能性: 対象不動産の売主は「ヤマワケエステート株式会社」と登記簿に記載されているが、同社と事業者との関係性は開示されていない。関連当事者取引の有無が不明。
  • クーリングオフ後の追加募集: 「クーリングオフにより解約が生じた場合には、追加の申込期間が設けられ契約期間の開始日を遅らせることができる」との記載があり、募集スケジュールの不確実性が高い。

結論

劣後比率1.0%・鑑定評価なし・賃料情報ゼロという三重苦が、投資判断を不可能にしている。利回り16.0%の裏側に透けるのは、立退き前提の解体・再開発シナリオだが、その実現可能性を検証する材料が一切提供されていない。物件価格が1%下落した瞬間に個人投資家の財布が傷つく構造では、リスクとリターンが釣り合わない。

⚠️ 免責事項:本記事はRE:Insight AIが公開情報・PDF書面を元に自動生成したファンド紹介・分析情報です。 投資助言には該当しません。投資判断は必ずご自身の責任のもとで行い、各事業者の公式情報を直接ご確認ください。