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利回り5.5%×劣後20%×駅徒歩1分。数字だけ見れば手堅い短期インカム案件だが、NOI非開示・鑑定なし・再組成ループという三重の霧が視界を塞ぐ。築26年RCの稼働率100%は心強いものの、出口の鍵は事業者の胸ポケットの中。余剰資金で6ヶ月だけ預けるなら、悪くない賭け。
ポイント
稼働率100%の賃料収入が配当原資だが、費用構造は闇の中
本ファンドの配当原資は「インカムゲイン100%」と明記されている。年間賃料収入は約3,973万円(月額331万円×12ヶ月)と書面に記載があり、予定利回り5.5%に対する優先出資者への年間配当は約1,390万円(2.528億円×5.5%)。賃料収入だけで配当を賄える計算だが、問題は運営費用の詳細が一切開示されていない点だ。管理費・火災保険料・固定資産税・修繕積立金といった費用項目が書面に記載されておらず、実額ベースのNOI(純営業収益)を算出できない。事業者報酬として「月額運営収入の3.0%+月額234,300円」が明記されているが、これだけでは全体の費用構造を把握できない。
鑑定評価なしの5.27億円、収益還元法の中身は不明
物件取得価格5.27億円の算定根拠は「取引利回り事例等を参考に収益還元法を中心に算定」とあるが、不動産鑑定評価は実施されていない。収益還元法を用いるならNOIとキャップレートが必須だが、NOIが非開示のため検証不能。仮に年間賃料3,973万円から運営費用を20〜30%控除すると、想定NOIは2,781万〜3,178万円、想定キャップレートは5.3〜6.0%となる。名古屋市天白区の駅近RC物件としては妥当な水準だが、あくまで推計であり、実際の費用が重ければキャップレートは低下する。鑑定評価がない以上、5.27億円という価格の妥当性は事業者の言い値を信じるしかない。
再組成ファンドの出口は事業者の胸三寸
本ファンドは「みらファン第24号」の運用終了に伴う再組成ファンドであり、同一物件を継続運用する構造だ。元本償還の方法として①第三者売却、②事業者による自社買取り、③新規ファンドへの再組成の3パターンが示されているが、過去の実績を見る限り、再組成が繰り返される可能性が高い。投資家にとっては「出口が見えない永久機関」に資金を預けるリスクがある。ただし、運用期間6ヶ月と短期であり、再組成時に投資家は参加・不参加を選択できる点は救い。問題は、第三者売却の蓋然性が書面から読み取れないことだ。
事業者の急成長と薄い自己資本比率のトレードオフ
株式会社みらいアセットは2年間で売上高を4.8倍(6.7億円→31.9億円)に急拡大させた成長企業だ。累計49ファンド・元本割れゼロの実績は評価できる。一方、自己資本比率は16%と不動産クラファン事業者としてはやや低め。2025年3月期には8%まで低下したが、2026年3月期に増資(資本金1億円→4億円)で改善した。急成長フェーズでは資産拡大に伴い負債も膨らむため、自己資本比率の低下は必ずしも危険信号ではないが、劣後出資を担う事業者の財務体質は投資家にとって重要な判断材料だ。
LTV38.8%の借入構造は両刃の剣
本ファンドは銀行から2億円を借入れており、LTV(Loan to Value)は38.8%(2億円÷5.16億円)。不動産クラファンとしては標準的な水準だが、借入金利は年利2.46%(TIBOR連動・変動金利)であり、金利上昇局面では費用増加リスクがある。また、借入金には第1順位の根抵当権が設定されており、物件売却時には優先出資者より先に銀行への返済が行われる。劣後比率20%は優先出資者の元本保全に寄与するが、借入金の存在により実質的なバッファは「物件価格の20%×出資総額÷物件価格」ではなく、借入返済後の残余財産に対する劣後出資の割合で評価すべきだ。
物件概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 愛知県名古屋市天白区原1丁目520-1 |
| 物件種別 | 店舗・共同住宅(複合型一棟レジデンス) |
| 構造 | 鉄筋鉄骨コンクリート造11階建 |
| 築年月 | 2000年2月(築26年) |
| 延床面積 | 1,563.47㎡ |
| テナント | 店舗2戸(学習塾)・住居36戸(1K) |
| 稼働率 | 100%(2026年8月28日時点) |
収益構造とNOI分析
書面には年間賃料収入39,734,700円(月額3,311,225円)が開示されているが、運営費用の詳細(管理費・火災保険料・固定資産税等)は記載されていない。そのため、実額ベースのNOIは算出できない。
- NOI(実額): 書面に運営費用の記載がなく算出できません。
- (推計・参考値)想定NOI: 27,814,290円〜31,787,760円/想定キャップレート: 5.3%〜6.0%
- 上記推計は賃料収入に対し運営費用を一律20〜30%と仮置きした概算であり、実際の費用構造によっては大きく乖離する可能性があります。
- 配当原資: インカムゲイン型
事業者報酬として「月額運営収入の3.0%+月額234,300円」が明記されており、年間では約380万円(3,311,225円×3%×12ヶ月+234,300円×12ヶ月)と推計される。これを賃料収入から控除すると約3,593万円となるが、固定資産税・火災保険料・修繕費等の費用が不明なため、実際のNOIはさらに低い可能性がある。
市場価格検証
| 比較項目 | ファンド物件 | 近隣取引中央値 | 乖離率 |
|---|---|---|---|
| ㎡単価 | 337,200円 | 253,333円 | +33.1% |
| 取引価格 | 527,000,000円 | 39,121,995円 | — |
ファンド物件の㎡単価(5.27億円÷1,563.47㎡=337,200円)は、名古屋市天白区の近隣取引中央値(253,333円/㎡)を約33%上回っている。ただし、近隣取引データには土地のみ・中古マンション区分・戸建等が混在しており、駅徒歩1分の一棟RC物件との直接比較は困難だ。
近隣の一棟共同住宅取引事例として、植田南の築39年RC(延床1,100㎡)が2.1億円(㎡単価約19万円)、菅田の築37年RC(延床720㎡)が1.2億円(㎡単価約17万円)で取引されている。本物件は築26年と相対的に新しく、駅徒歩1分という立地優位性を考慮すれば、㎡単価33万円は割高とは言い切れない。ただし、鑑定評価がないため、客観的な価格検証は不可能だ。
土地評価と出口シナリオ
本物件の土地面積は397.17㎡、用途地域は近隣商業地域(建蔽率80%・容積率400%)。名古屋市天白区原エリアの公示地価は概ね20〜30万円/㎡程度と推計される。土地持分相当額は約7,943万〜1.19億円と概算できる。建物の残存価値を加味しても、土地評価だけで物件価格5.27億円を正当化するのは難しく、収益還元法による評価が主体と考えられる。
| シナリオ | キャップレート | 想定売却価格 | 投資家への影響 |
|---|---|---|---|
| 楽観 | 5.0% | 6.36億円 | 元本全額償還+キャピタル配当 |
| 基本 | 5.5% | 5.78億円 | 元本全額償還 |
| 悲観 | 6.5% | 4.89億円 | 劣後出資で吸収可能 |
※想定NOI 3,180万円(賃料の80%)を基準に試算。悲観シナリオでも物件価格下落は約7%であり、劣後比率20%の範囲内に収まる。
ストレステスト
| 変動要因 | 変動幅 | 物件価値への影響 | 劣後バッファとの関係 |
|---|---|---|---|
| キャップレート+1% | 5.5%→6.5% | ▲8,900万円(▲16.9%) | バッファ内 |
| 空室率+10% | 0%→10% | NOI▲318万円 | 配当原資に影響 |
| 賃料下落10% | 3,973万円→3,576万円 | NOI▲318万円 | 配当原資に影響 |
劣後出資額6,320万円は物件取得価格5.27億円の約12.0%に相当する。つまり、物件価格が約6,320万円(12.0%)下落するまでは優先出資者の元本は毀損しない。ただし、借入金2億円の返済が優先されるため、実質的な元本保全ラインは「物件価格3.16億円(出資総額)以上で売却できるか」が分水嶺となる。現在の取得価格5.27億円から3.16億円まで下落するには約40%の下落が必要であり、通常の市場変動では考えにくい水準だ。
契約上の注意点
- 倒産隔離なし: 第1号事業(匿名組合型)のため、事業者破綻時には出資金が保全されない可能性がある。
- 中途解約の制限: やむを得ない事由がない限り中途解約不可。解約時は出資価格の50%(税別)の手数料が発生。
- 再組成リスク: 元本償還方法として「新規ファンドへの再組成」が明記されており、投資家の意思に関わらず資金が拘束される可能性がある。
- 変動金利リスク: 借入金利はTIBOR連動の変動金利であり、金利上昇時には費用増加により配当原資が圧迫される。
- 地上権の存在: 土地の一部(地番520番2)に名古屋市の地上権が設定されている。書面上は所有権と記載されているが、権利関係の詳細確認が必要。
結論
駅徒歩1分×稼働率100%×劣後比率20.0%という表面スペックは堅実だが、鑑定評価なし・NOI非開示という情報開示の薄さが判断を曇らせる。6ヶ月の短期運用で5.5%を狙う余剰資金の置き場としては検討余地があるが、再組成の繰り返しで資金が長期拘束されるリスクは織り込んでおくべきだ。
⚠️ 免責事項:本記事はRE:Insight AIが公開情報・PDF書面を元に自動生成したファンド紹介・分析情報です。 投資助言には該当しません。投資判断は必ずご自身の責任のもとで行い、各事業者の公式情報を直接ご確認ください。