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GALA FUNDING #39(白金高輪)

GALA FUNDING ・ 分析日: 2026年10月02日 ・ RE:Insight AI
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港区白金高輪×築9年×劣後30%という堅牢な骨格。だが運営費用ゼロ開示という"ブラックボックス"がNOI検証を阻む。利回り3.0%の妥当性すら、投資家には確かめる術がない。上場企業の看板を信じて預けるか否か、その一点に尽きる。

インカム型運用6 ヶ月
予定利回り
—
運用期間
6 ヶ月
募集総額
5,200万円
劣後比率
30.0%
所在地
東京都港区高輪1丁目23番33
種別
不動産
▶ 公式サイトで詳細を見る
2.5
収益性
2.8
透明性
4.0
元本安全性
4.3
事業者信頼性

ポイント

利回り3.0%は都心プライム立地の「相場観」

港区白金高輪、駅徒歩4分、築9年のRC区分マンション。この条件で年利3.0%は、実物不動産投資の表面利回りとほぼ同水準であり、クラウドファンディングとしては「控えめ」の部類に入る。ただし、都心一等地の区分マンションは流動性が高く、出口リスクが相対的に低い。「ハイリターンを狙う」というより「元本を守りながら銀行預金よりマシな利回りを得る」という性格のファンドと理解すべきだ。

運営費用が書面に一切記載されていない

本ファンド最大の問題点は、契約成立前書面に管理費・修繕積立金・火災保険料・固定資産税の実額が記載されていないこと。賃料収入は年間384万円と明示されているが、そこから何円が費用として出ていくのかが不明なため、実額ベースのNOI(純営業収益)を算出できない。事業者が「インカムゲイン100%」と謳う配当原資の実態が、投資家には検証不能な状態にある。

鑑定評価1.04億円は取得価格と一致

不動産鑑定士による鑑定評価額は1億400万円で、ファンドの取得価格と完全に一致している。これは「割高で買っていない」ことの証左であり、出口で売却損が発生するリスクは相対的に低い。ただし、鑑定評価は「その時点での適正価格」を示すものであり、将来の価格を保証するものではない点は留意が必要だ。

劣後比率30.0%は業界トップクラスの厚さ

出資総額1.04億円のうち、事業者が3,120万円(30.0%)を劣後出資する。物件価格が30%下落するまで、優先出資者(個人投資家)の元本は毀損しない計算だ。港区の区分マンションが短期間で3割下落するシナリオは、リーマンショック級の金融危機でも稀であり、元本保全の観点からは十分なバッファと言える。

上場企業の信用力が最大の担保

FJネクストホールディングスは東証プライム上場、自己資本比率69.1%、売上高1,124億円の大手デベロッパー。GALA FUNDINGの過去39ファンドで元本割れ・遅延実績はゼロ。不動産特定共同事業法の第1号事業者であり、倒産隔離はないが、事業者の財務基盤が堅固であるため、信用リスクは限定的と判断できる。

物件概要

項目 内容
所在地 東京都港区高輪1丁目23番33号
物件種別 区分マンション(居宅)
構造 鉄筋コンクリート造陸屋根12階建
築年月 2016年2月(築9年)
専有面積 55.26㎡(壁芯)
テナント 個人(非開示)
稼働率 直近5年平均95.9%(2025年10月時点100%)

収益構造とNOI分析

本ファンドは書面に運営費用(管理費・修繕積立金・火災保険料・固定資産税)の実額が記載されておらず、実額ベースのNOIを算出することができない。

  • NOI(実額): 書面に運営費用の記載がなく算出できません。
  • (推計・参考値)想定NOI: 2,688,000〜3,072,000円/年
  • (推計・参考値)想定キャップレート: 2.58〜2.95%
  • 運営費用の一部が書面から取得できないため、賃料収入の20〜30%(実支出ベース。減価償却・借入金利は含まない)を運営費用の目安として控除し、利回りをレンジで推計した参考値です。実額が取得できた費用とは別枠の概算であり、根拠は賃貸管理事業者による一般的な費用目安および国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」等に基づきます。本ファンド固有の一次資料に基づく確定値ではありません。
  • 配当原資: インカムゲイン型(キャピタルゲイン0%、インカムゲイン100%)

収益構造の検証

書面に記載された情報から判明している費用は以下のとおり:

  • 管理費: 月額11,900円(年間142,800円)
  • 修繕積立金: 月額4,760円(年間57,120円)
  • インターネット施設利用料: 月額972円(年間11,664円)

これらを合計すると年間211,584円となり、賃料収入384万円に対する比率は約5.5%にとどまる。しかし、火災保険料・固定資産税が書面に記載されていないため、実際の運営費用はこれより高くなる。仮に固都税を年間15〜20万円、火災保険料を年間1〜2万円と見積もると、総費用は年間38〜43万円程度となり、NOIは341〜346万円程度と推計される。

この場合のキャップレートは3.28〜3.33%となり、予定利回り3.0%を上回る。配当原資としてのインカムゲインは確保できる可能性が高いが、書面に費用実額の記載がない以上、これは推計の域を出ない。

市場価格検証

比較項目 ファンド物件 近隣取引中央値 乖離率
㎡単価 1,882,011円 1,844,444円 +2.0%
取引価格 104,000,000円 190,241,738円 -45.3%

ファンド物件の㎡単価(取得価格1.04億円÷専有面積55.26㎡=約188万円/㎡)は、港区の中古マンション取引中央値(約184万円/㎡)とほぼ同水準であり、割高感はない。

ただし、近隣取引データには麻布台・元麻布・東新橋など、白金高輪とは立地特性が異なるエリアが含まれている点に留意が必要だ。麻布台の高級物件(㎡単価400万円超)や、築古の割安物件(㎡単価100万円台前半)が混在しており、単純比較には限界がある。

白金高輪駅徒歩4分、築9年、55㎡の2LDKという条件を考慮すると、取得価格1.04億円は市場相場の範囲内と判断できる。鑑定評価額と一致している点も、価格の妥当性を裏付けている。


土地評価と出口シナリオ

土地持分の概算評価

本物件の土地持分は595.33㎡×(5,526/294,000)=約11.19㎡。港区高輪エリアの商業地域における公示地価は㎡あたり200〜250万円程度と推計される。土地持分相当額は約2,200〜2,800万円となり、建物価値が約7,600〜8,200万円と逆算される。築9年のRC造マンションとしては妥当な水準だ。

出口シナリオ

シナリオ キャップレート 想定売却価格 投資家への影響
楽観 2.5% 約1.23億円 元本全額償還+売却益分配
基本 3.0% 約1.04億円 元本全額償還
悲観 3.5% 約8,900万円 劣後出資で吸収可能

本ファンドは「インカムゲイン100%」を謳っており、売却益を配当原資に組み込む設計ではない。出口で売却損が発生しても、劣後比率30.0%のバッファ内(約3,120万円=物件価格の30%下落まで)であれば、優先出資者の元本は毀損しない。


ストレステスト

変動要因 変動幅 物件価値への影響 劣後バッファとの関係
キャップレート+1% 3.0%→4.0% ▲約2,600万円(25%下落) バッファ内
空室率+10% 0%→10% NOI▲約38万円 配当減少の可能性
賃料下落10% 32万円→28.8万円 NOI▲約38万円 配当減少の可能性

ストレステスト総評

劣後出資額3,120万円は、物件取得価格1.04億円の30.0%に相当する。物件価格が3,120万円(約30%)下落するまで、個人投資家の元本は無傷で済む計算だ。

港区の区分マンションが6ヶ月の運用期間中に30%下落するシナリオは、現実的にはほぼ想定しがたい。キャップレートが1%上昇しても下落幅は25%程度であり、劣後バッファ内に収まる。元本保全の観点からは、十分な安全マージンが確保されていると言える。

一方、インカムゲインについては、空室発生や賃料下落が生じた場合、配当が減少する可能性がある。ただし、直近5年の稼働率は平均95.9%と安定しており、短期間で大幅な収益悪化が生じるリスクは低い。


契約上の注意点

  • 倒産隔離なし: 第1号事業のため、事業者が破綻した場合、対象不動産は破産財団に組み込まれる。ただし、事業者は東証プライム上場・自己資本比率69.1%であり、短期的な信用リスクは限定的。
  • 関連当事者取引: 対象不動産は事業者の固有財産を取得するもの。管理会社も事業者グループ(株式会社エフ・ジェー・コミュニティ)であり、利益相反の可能性がある。
  • 中途解約の制限: やむを得ない事由がない限り、契約期間中の解約は認められない。流動性は低い。
  • テナント情報の非開示: 賃借人は「個人情報のため非開示」とされており、テナントの信用力を投資家が評価することは不可能。
  • 運営費用の非開示: 管理費・修繕積立金以外の費用(火災保険料・固定資産税)が書面に記載されておらず、収益構造の検証が困難。

結論

上場企業の信用力と劣後比率30.0%の厚いバッファに支えられた「守りのファンド」。利回り3.0%は控えめだが、港区白金高輪の築浅物件という立地優位性と、鑑定評価に裏付けられた取得価格の妥当性を考慮すれば、元本毀損リスクは低い。運営費用の非開示という透明性の課題はあるものの、余剰資金の置き場所としては検討に値する。

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