ホーム TORCHES No.6 豊島区池袋2丁目ファンド・リセール

No.6 豊島区池袋2丁目ファンド・リセール

TORCHES ・ 分析日: 2026年04月15日 ・ RE:Insight AI
公式サイトで最新の募集状況を確認 ↗ この評価の算出方法(評価手法)›

総評

年利10%の甘い蜜の正体は、表面利回り1.7%の物件を4.19億円で掴まされ、劣後3.0%の紙一枚で売却益に賭けるギャンブル。鑑定なし・NOI非開示・親会社仕入れの三重苦が、静観以外の選択肢を消し去る。

キャピタル型
予定利回り
12.0%
運用期間
5ヶ月
募集総額
1.0億円
劣後比率
0.0%
所在地
東京都豊島区池袋2丁目22番7号
種別
レジデンス(区分)
2.5
利回り妥当性
2.3
元本安全性
2.7
事業者信頼性

ポイント

利回り10%の原資は賃料ではなく売却益に全面依存

書面記載の月額賃料は577,000円+共益費24,000円、年間換算で約721.2万円。物件価格4.19億円に対する表面利回りはわずか1.72%。運用期間6ヶ月で優先出資者に年率10%を配当するには、インカムだけでは到底足りない。配当原資は「インカム型」と記載されているが、実態としてはキャピタルゲインなしに10%配当は数学的に成立しない。事業者報酬として優先出資総額の10%(約4,064万円)が取得時に控除される点も、収益構造をさらに圧迫する。

鑑定評価なし・4.19億円の価格根拠が自己申告

不動産鑑定士による鑑定評価は未取得。価格算定方法は「外部への調査、類似エリア、類似物件との取引事例の比較等により妥当性を判断し、本事業者が算定」とあるが、第三者による客観的な検証がない。池袋二丁目の商業地域とはいえ、築34年の鉄骨造1階建+3階建の2棟で延床面積合計268.51㎡、接道は42条2項道路(幅員約2.96m)でセットバック約10.30㎡が必要。再建築時の制約を考慮すると、4.19億円という価格の妥当性を検証する手段が投資家側にない。

劣後比率3.0%は物件価格1,257万円の下落で消滅

劣後出資総額は12,570,000円、出資総額4.19億円に対して3.0%。物件価格がわずか3%下落すれば劣後バッファは消滅し、優先出資者の元本が毀損し始める。築34年の鉄骨造建物は経年劣化による価値下落リスクが高く、6ヶ月の短期運用とはいえ、出口で買い手がつかなければ最大2年の延長が可能な契約構造。延長期間中の賃料収入だけでは事業者報酬すら賄えない可能性がある。

親会社エムトラストからの関連当事者取引

対象不動産はTORCHES株式会社の親会社であるエムトラスト株式会社から3.551億円で取得予定。ファンドの物件価格4.19億円との差額6,390万円は、取得時の事業者報酬(優先出資総額の10%≒4,064万円)と合わせて考えると、グループ内で相当額の利益が確保される構造。鑑定評価がない以上、この取引価格が適正かどうかを外部から検証する術がない。

匿名組合型で倒産隔離なし

本ファンドは不動産特定共同事業法に基づく匿名組合契約型(第1号事業)。書面にも「匿名組合勘定による分別管理は、信託法第34条の分別管理とは異なり、本事業者が破産等した場合には保全されません」と明記されている。TORCHES株式会社は非上場・資本金1億円の事業者であり、SPCスキームによる倒産隔離もない。事業者の信用リスクが投資家の元本に直結する。

物件概要

項目 内容
所在地 東京都豊島区池袋二丁目1114番6・7
物件種別 居宅+共同住宅(2棟)
構造 鉄骨造1階建(建物1)+鉄骨造3階建(建物2)
築年月 平成3年11月7日(築約34年)
延床面積 71.52㎡(建物1)+196.99㎡(建物2)=合計268.51㎡
土地面積 169.88㎡+3.07㎡=合計172.95㎡
テナント 賃貸借契約8件(詳細非開示)
稼働率 非開示(「取得後未保有のため記載不可」)

収益構造とNOI分析

書面に記載された収益情報は極めて限定的。NOI算出に必要な費用項目は一切開示されていない。

項目 金額
年間賃料収入(賃料+共益費) 7,212,000円(月額601,000円×12ヶ月)
管理費 非開示
火災保険料 非開示
固都税 非開示
事業者報酬(管理運営) 賃料収入の0%(書面記載)
推計NOI 推計不能

書面上、管理運営報酬は賃料収入の0%、売却報酬も売却価格の0%と記載されている。一方で取得時報酬として優先出資総額の10%(約40,643,000円)が控除される。この取得時報酬だけで年間賃料収入の約5.6年分に相当する。

仮に管理費・保険料・固都税を年間賃料の20%と概算すると、NOIは約577万円、キャップレートは577万円÷4.19億円≒1.38%。池袋駅徒歩圏の商業地域としても極めて低い水準であり、この物件の収益力だけでは年率10%の配当は不可能。

  • 表面利回り: 721.2万円 ÷ 4.19億円 = 1.72%
  • 推計NOIキャップレート: 約1.38%(概算)
  • 配当原資: 書面上は「インカム型」だが、10%配当の実現にはキャピタルゲインが不可欠

市場価格検証

近隣取引事例から、本ファンド物件と比較可能な「宅地(土地と建物)」の事例を抽出する。

比較項目 ファンド物件 近隣土地建物取引(3事例) 乖離率
㎡単価(延床面積基準) 約1,560,000円/㎡ 約789,000〜867,000円/㎡ +80%〜+98%
取引価格 419,000,000円 63,000,000〜81,000,000円 規模差大

近隣の「宅地(土地と建物)」3事例(池袋本町75百万円/95㎡、池袋本町81百万円/100㎡、上池袋65百万円/75㎡)はいずれも戸建住宅であり、ファンド物件とは用途・規模が大きく異なるため、直接比較には限界がある。

ファンド物件の土地面積172.95㎡に対し、豊島区池袋二丁目の商業地域における公示地価は概ね㎡あたり100〜150万円程度(公開情報に基づく推計)。土地だけで1.73億〜2.59億円程度と推計される。建物は築34年の鉄骨造で残存価値は限定的(概算で数百万〜2,000万円程度)と考えると、土地建物合計で1.8億〜2.8億円程度が一つの目安となる。ファンドの取得価格4.19億円はこの推計レンジを大幅に上回っており、取得価格の妥当性に疑問が残る。ただし、池袋駅至近の立地プレミアムや収益物件としての評価が加味されている可能性はあり、鑑定評価なしでは確定的な判断はできない。


土地評価と出口シナリオ

豊島区池袋二丁目は池袋駅西口エリアに位置し、商業地域(建ぺい率80%・容積率600%)に指定されている。ただし前面道路が42条2項道路(幅員約2.96m)であり、容積率は前面道路幅員×0.6=約240%に制限される。セットバック約10.30㎡も必要。

  • 公示地価水準: 池袋二丁目周辺の商業地域は概ね㎡100〜150万円程度(推計)
  • 土地持分概算: 172.95㎡×100〜150万円=約1.73億〜2.59億円(推計)
  • 建物残存価値: 築34年鉄骨造、経済的残存耐用年数はほぼゼロに近い(概算数百万円)
シナリオ 想定売却価格 根拠 投資家への影響
楽観 4.5億円 開発用地として高値売却 元本全額償還+配当可能
基本 3.8億円 収益物件として現状売却 劣後バッファ超過、元本毀損約2,643万円
悲観 2.5億円 土地値ベース(道路制約考慮) 元本毀損約1.57億円、優先出資者に甚大な損失

楽観シナリオが成立するには、池袋駅至近の開発ポテンシャルを評価する買い手が6ヶ月以内に現れる必要がある。基本シナリオですら優先出資者の元本が毀損する計算であり、出口戦略の不確実性は極めて高い。


ストレステスト

NOIが非開示のため、推計値(年間約577万円)をベースにストレステストを実施する。

変動要因 変動幅 物件価値への影響 劣後バッファとの関係
キャップレート+1% 1.38%→2.38% 推計価値2.42億円(▲1.77億円、42.2%下落) バッファ大幅超過
空室率+10% 0%→10% NOI▲57.7万円→年間519万円 配当原資さらに縮小
賃料下落10% 月額60.1万円→54.1万円 NOI▲72万円→年間505万円 配当原資さらに縮小

劣後出資1,257万円は物件価格の3.0%に過ぎない。物件価格が1,257万円(約3%)下落するだけで劣後バッファは消滅し、優先出資者の元本毀損が始まる。築34年鉄骨造の建物価値は時間経過とともに確実に減価するため、6ヶ月の短期運用であっても出口価格次第では容易にこのラインを割り込む。キャップレートが1%上昇するだけで物件価値は推計2.42億円まで下落し、優先出資者は約1.64億円の損失を被る計算となる。


契約上の注意点

  • 関連当事者取引: 対象不動産は親会社エムトラスト株式会社から3.551億円で取得。鑑定評価なしのため取引価格の適正性を第三者が検証できない。
  • 倒産隔離なし: 匿名組合型(第1号事業)のため、TORCHES株式会社が破産した場合、出資金は保全されない。
  • 契約期間の延長: 事業者判断で最大2年の延長が可能。延長時の賃料収入は年間約721万円に過ぎず、長期化すれば事業者報酬や維持費で収益が食い潰される。
  • 事業者報酬の前取り: 取得時に優先出資総額の10%(約4,064万円)が報酬として控除される。物件を取得した時点で事業者は利益を確保済みであり、出口での売却インセンティブの構造に注意が必要。
  • 稼働率・テナント情報の非開示: 「取得後未保有のため記載不可」として直前5年間の稼働率・賃料推移が一切開示されていない。8件の賃貸借契約の詳細(テナント属性・契約期間・賃料内訳)も不明。

結論

劣後比率3.0%・鑑定評価なし・NOI非開示の三重苦に加え、親会社からの関連当事者取引で仕入れた物件を事業者報酬10%を前取りした上で投資家に提供する構造。年間賃料721万円の物件で年率10%配当を実現するには出口での高値売却が絶対条件だが、築34年鉄骨造・2項道路接道という物件スペックでそれを担保する材料は見当たらない。

外部リンク

TORCHES 公式サイト

最新の募集状況・契約成立前書面・重要事項説明書は必ず公式サイトでご確認ください。

公式サイトを見る →

⚠️ 免責事項:本記事はRE:Insight AIが公開情報・PDF書面を元に自動生成したファンド紹介・分析情報です。 投資助言には該当しません。投資判断は必ずご自身の責任のもとで行い、各事業者の公式情報を直接ご確認ください。