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利回り6.0%の看板に誘われるも、その足元は薄氷。劣後比率10%と聞けば安心に見えるが、LTV70%の借入を差し引けば実質バッファはわずか3%。物件価格が7.5%下落した瞬間、優先出資者の元本が削られ始める構造だ。鑑定なし・NOI非開示、身内MLという三重の霧が視界を遮る。
ポイント
マスターリース10年契約が配当の生命線
本ファンドの配当原資は「インカム4.7%+キャピタル1.3%」のハイブリッド型。インカム部分の裏付けとなるのは、株式会社BB保証との特定賃貸借契約(マスターリース)だ。年間賃料8,143,500円、契約期間10年(3年毎に賃料改定)という条件で、ファンド運用期間10ヶ月は完全にカバーされる。空室リスクはML先に転嫁されており、賃料収入の確度は高い。ただしBB保証はTSONグループの関連会社であり、実質的な「身内保証」である点は認識しておくべきだ。
LTV70%の借入依存が元本安全性を圧迫
事業総額1.73億円のうち、銀行借入が1.21億円(LTV69.98%≒70%)を占める。出資金5,190万円に対し劣後出資は520万円(劣後比率10.0%)だが、これは出資総額に対する比率であり、物件価格に対する劣後バッファは520万円÷1.73億円=**約3.0%**に過ぎない。物件価格が3%下落すれば劣後出資は消滅し、7.5%下落で優先出資者の元本毀損が始まる計算だ。新築物件とはいえ、木造戸建の価格変動リスクを考えると、このバッファは薄い。
鑑定評価なし・NOI非開示という情報の壁
書面には「鑑定評価の有無:無」と明記されている。1.73億円という取得価格の妥当性を第三者が検証した形跡がない。また、管理費・固都税・保険料といった運営費用の記載が一切なく、実額NOIは算出不能だ。年間賃料8,143,500円から運営費用を20〜30%と仮置きすると、推計NOIは570万〜650万円、推計キャップレートは3.3〜3.8%程度となるが、これはあくまで参考値。事業者が「近傍の類似物件の取引実例に基づいた評価額」と説明するのみで、投資家が価格の妥当性を検証する材料が乏しい。
事業者TSONの実績と財務の二面性
TSONは累計287ファンド・244億円超の運用実績を持ち、202件が償還済み・元本割れゼロという実績は評価できる。一方、直近決算(2025年6月期)の自己資本比率は9.1%と低水準。総資産61.8億円に対し純資産5.6億円、レバレッジの高い財務構造だ。2023年度の赤字から2025年度は純利益9,195万円へV字回復しており、収益性は改善傾向にあるが、不動産クラファン事業者として財務基盤は盤石とは言い難い。第1号事業(匿名組合型)のため倒産隔離はなく、TSON本体の信用リスクがファンドに直結する点は留意が必要だ。
出口戦略は「売却or保有継続」の両睨み
サイト記載では「売却活動を行いながら、賃料収入を得られる物件特性を踏まえ、保有継続も含めて運用判断を行う」とある。これは裏を返せば、10ヶ月後に売却できなければ延長(最大6ヶ月)の可能性があるということだ。新築戸建賃貸は実需向け売却(オーナーチェンジ)が主な出口だが、ML契約が10年残っている物件を買う投資家は限定的。キャップレート1.3%分のキャピタルゲインを確保できるかは、出口時点の市況次第である。
物件概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 愛知県名古屋市天白区塩釜口一丁目620番1他 |
| 物件種別 | 戸建賃貸住宅(5棟) |
| 構造 | 木造2階建て(2×4構造) |
| 築年月 | 2025年8月(新築) |
| 延床面積 | 371.9㎡(5棟合計) |
| テナント | 株式会社BB保証(マスターリース) |
| 稼働率 | 81.7%(入居開始月〜2026年7月) |
収益構造とNOI分析
本ファンドは noi_status=estimated(主要費用が全欠損)に該当する。書面には年間賃料8,143,500円の記載があるが、管理費・火災保険料・固都税等の運営費用は一切開示されていない。
- NOI(実額): 書面に運営費用の記載がなく算出できません。
- (推計・参考値)想定NOI: 570万〜650万円/年
- (推計・参考値)想定キャップレート: 3.3〜3.8%
- 運営費用の一部が書面から取得できないため、賃料収入の20〜30%を運営費用の目安として控除し、利回りをレンジで推計した参考値です。本ファンド固有の一次資料に基づく確定値ではありません。
- 配当原資: ハイブリッド型(インカム4.7%+キャピタル1.3%)
予定利回り6.0%のうち、インカム部分4.7%はML賃料で裏付けられる。キャピタル部分1.3%は売却益依存であり、取得価格1.73億円に対し約225万円の売却益が必要となる計算だ。推計キャップレート3.3〜3.8%は予定利回り6.0%を下回っており、インカムだけでは配当を賄えない構造。キャピタルゲインの実現が配当達成の鍵を握る。
市場価格検証
| 比較項目 | ファンド物件 | 近隣取引中央値 | 乖離率 |
|---|---|---|---|
| 土地㎡単価 | 約349,000円 | 253,333円 | +38% |
| 物件取得価格 | 172,900,000円 | 38,595,135円 | — |
※ファンド物件の土地㎡単価は、土地面積495.52㎡(3筆合計)に対し取得価格1.73億円から建物価格を推計控除して算出した概算値。
近隣取引データ(名古屋市天白区、2024年)の宅地㎡単価中央値は約25.3万円。ファンド物件は駅徒歩5分の好立地かつ新築建物付きであることを考慮しても、㎡単価約35万円は相場比+38%と割高感がある。ただし、新築戸建5棟一括という特殊性、ML契約付きという収益物件としての付加価値を加味すれば、一定の説明は可能だ。鑑定評価がない以上、この価格が適正かどうかは投資家自身の判断に委ねられる。
土地評価と出口シナリオ
対象地は名古屋市天白区塩釜口一丁目。サイト記載によれば、最近隣エリアの公示地価は2016年から累計15.6%上昇、2026年も+2.51%と堅調だ。地下鉄鶴舞線「塩釜口」駅徒歩5分という立地は、名城大学至近の学生需要も見込める。
土地面積495.52㎡×近隣相場25万円/㎡=約1.24億円が土地持分の概算評価。建物は新築木造のため、建築費相当(推計4,000〜5,000万円)を加算すると、総額1.64〜1.74億円程度となり、取得価格1.73億円は概ね妥当な水準と推計される。
| シナリオ | キャップレート | 想定売却価格 | 投資家への影響 |
|---|---|---|---|
| 楽観 | 3.0% | 約2.17億円 | 元本全額償還+キャピタル配当達成 |
| 基本 | 3.5% | 約1.86億円 | 元本全額償還+キャピタル配当達成 |
| 悲観 | 4.5% | 約1.44億円 | 劣後バッファ超過・元本毀損リスク |
※想定売却価格は推計NOI650万円÷各キャップレートで算出
ストレステスト
| 変動要因 | 変動幅 | 物件価値への影響 | 劣後バッファとの関係 |
|---|---|---|---|
| キャップレート+1% | 3.5%→4.5% | ▲4,200万円(24%下落) | バッファ超過 |
| 空室率+10% | 81.7%→91.7% | ML契約により影響なし | — |
| 賃料下落10% | 814万円→733万円 | NOI▲81万円 | 配当原資に影響 |
劣後出資520万円÷物件取得価格1.73億円=約3.0%。物件価格が3.0%(約519万円)下落すれば劣後バッファは枯渇する。LTV70%の借入構造を考慮すると、物件価格が7.5%(約1,297万円)下落した時点で、銀行への返済後に優先出資者への返還原資が不足し始める。新築物件の価格下落リスクは中古より低いとはいえ、木造戸建の経年劣化は早い。10ヶ月という短期運用で売却できなければ、延長期間中に価格が下落するリスクも考慮すべきだ。
契約上の注意点
- 第1号事業(匿名組合型)のため倒産隔離なし: TSON本体が破綻した場合、ファンド資産は破産財団に組み込まれ、投資家は一般債権者として弁済を受ける立場となる。
- 関連当事者取引: マスターリース先のBB保証はTSONグループ会社。賃料設定の妥当性を第三者が検証していない。
- 契約期間延長条項: 売却未完了の場合、最大6ヶ月の延長が可能。投資家の同意なく延長される可能性がある。
- 借入金利4.40%: 出資金に対する配当6.0%に対し、借入金利4.40%は高め。金利上昇局面では収益を圧迫する。
- 鑑定評価なし: 取得価格1.73億円の妥当性を第三者が検証した形跡がない。
結論
新築戸建×ML10年という安定構造は評価できるが、LTV70%・劣後バッファ3%という薄い安全網と、鑑定なし・NOI非開示という情報開示の不足が足を引っ張る。余剰資金での分散投資先としては検討可能だが、集中投資には向かない。 1win mpesa
⚠️ 免責事項:本記事はRE:Insight AIが公開情報・PDF書面を元に自動生成したファンド紹介・分析情報です。 投資助言には該当しません。投資判断は必ずご自身の責任のもとで行い、各事業者の公式情報を直接ご確認ください。